こんにちは。春名佑紀です。
いよいよ令和元年度が終了しますね。
明日から、新しく先生になられる人、新しい勤務校に行く人、変わらない人、いろいろいらっしゃいますが、とにかく明日から令和2年度の始まりです。
私は、某小学校で担任をもつことになりました。
しばらくは、自分の学級経営での実践などをご紹介します。
いつのまにか、愚痴に変わっている可能性はあると思いますが。
とはいっても、コロナウイルスの件もあり、ほんとに再開するのかちょっと不安ですが。。。
さて、今日は来年度に向けての記事にしたいと思います。
学級開きとは
先日、教育書が揃っている書店へ行ったら、「学級開き~」という題名の本がズラズラとありました。今年は、新課程の年でもあるので、そういう関係の書籍も結構ありましたが、時期としては「学級開き」でしょう。
そもそも、学級開きとは何でしょうか?
新しい学級の子どもたちと新しい担任(持ち上がりもありますが。)が、新学年を開始させることですね。
そのまんま!!
でも、よくよく見てみると、学級によってやることはばらつきがあるようです。
さらに、書籍を見ていても、おんなじことを書いているようで、ちょっと違ったりとたった数日でこんなに!!ということが書かれていたりします。
そこで、具体的に学級開きで行った方がいいことと、期間、そして心構えについて書いてみます。
よく「黄金の3日間」と言われるものがあります。
始業式からの最初の3日間の過ごし方が、学期の、しいては1年を左右すると言われています。
実際にこれは言い得て妙だと思い、3日間というのは言い過ぎかもしれませんが、大事な3日間であることは間違えありません。
さらに、「3.7.30」というものがあります。
これは、最初の3日間
1週間(7日間)
1か月(30日間)
を表しています。
それぞれの段階で、やることを整理したり、学級の状態を確認したりすることをまとめたものです。
他にもいろいろありますが、学級開きで大事なことを3つ挙げましょう。
①担任として学級作りの指針を示す
これは、きっとわかりやすいと思います。
しかし、よく犯す失敗があります。それは、
あまりに理想を盛り込みすぎてすぐに計画倒れになる
ということです。
特に若い先生にありがちな失敗です。
私も盛大にやらかしました。
はっきり言って、何でもかんでもみたいな理想のクラスはいつまでたっても作ることはできません。それどころが、1年終わってみて「いいクラスだったな~」と思うのは、決して自分の理想のクラスになったからではありません。
では、何を伝えたらいいのか。
それは、最低限これは守ってねというラインを提示すること
です。
語弊があるかもしれませんが、担任として、これだけは許さないというラインを先に提示してしまうのです。
例えば、私は
自分や友達の命の危険にかかわることをする
友達を傷つける行為をする(暴力や悪口等)
嘘をつく
の3つの話をします。
実際、学級経営の中では「ここは許さないライン」ではないものもありますが、担任としてこれは介入しますという意思表示をします。
これを伝えておくことは2つのメリットがあります。
1つは、子どもたちに、「最初に言ったこと」として振り返りができるということです。
学校では、いろいろなことが起こるので、その時に初心を思い出すという意味で同じ話をすると指導の効果を高めることができるからです。
2つ目は、自分にとっての行動指針となるからです。
学級にいると、やみくもに怒りたくなるときや逆に見過ごしたいと思うことも多々出てきます。そんな時、自分自身がこれは譲れないと子どもに伝えたことは、翻って自分にも返ってきます。
3つと挙げておくことで、教師としての行動にブレを減らすことができ、それが子どもたちに一貫性があると受け取ってもらえる下地になります。
内容は、発達段階に合わせて簡易な言葉で示してあげるいいでしょう。
②児童の把握
当たり前ですが、児童把握は何よりも大事なことです。
特に、この4月は、子どもが大きく変わる時期です。
新しいクラスであれば、心機一転自分の行動を見直そうとしたりします。
皆さんもご経験あると思います。高校や大学で過去の自分を知っている人がいないのであれば、デビューしてみよう、みたいなこと。それはそこまででないにしろ、どんなに前年度問題行動があった児童であっても少しは頭によぎるわけです。
でも、引継ぎなどで知った情報で、その児童を決めつけて指導してしまうと、その児童の変わるチャンスをつぶしてしまうこともあります。
(学級経営講座㉘ 先入観の話で詳しくこのあたりのことは話してあります。)
徹底的に、今そこにいる児童の把握を行うことが、学級を安定化させるカギになります。
ちなみに、持ち上がりの場合ですが、クラス替え+新担任ほどではないですが、子どもは変わろうという素振りを見せます。もし、前年度、ちょっと困っていたなとか、今後が心配だと思っていた児童がいたら、小さな変化ややる気を絶対に見逃さないでください。
新学期とは、少し変わろうと思わせる時期なのです。
この変化は、長期休暇後には、よく見られることなので、学期の開始には注意深く見ていきましょう。
学級のオートメーション化を図る
特に30日というフェーズで考えると、例えば、
日直が1回りするとか、
給食当番が1回りするとか、
1単元が終わるとか、
学級会を1回行うとか、
最初の30日で、一通りの流れを体験することができます。
もちろん、全てを行うことはできないかもしれませんが、ここである程度の流れを把握してもらうことで、1日の流れを子どもたちに覚えてもらうのです。
これを最初に徹底しておくと、例えば自分が体調不良で休んだり、出張があったりしたと担任がいないときに、子どもたちが自分たちで動けるようになります。
つまりこの学級のオートメーション化には、
なるべく担任が介入しないシステム作りが大事なのです!!!
そのために、当番活動を作成する際は、極力学級内で行われることを子どもたちに担当してもらいます。
そして、最初の30日間(それぞれが一回りするくらい)はなるべく丁寧に指導し、徐々に経験した児童を指導役に据え、早めに担任が手を放していき、自分たちでできることを増やしていくのです。
もちろん、1年生だと30日では難しいでしょう。
全てを子どもたちで行うのは無理ですが、当番活動などは比較的やりやすいので、できそうなものから子ども主体を作っていきます。
ちなみに、2年生の後半か3年生になれば、ある程度は可能です。
誤解がないように言っておくと、
子ども任せにして、見ないのではなく、目は配りますが、自分の目の届く中で任せてやらせるということです。
それを普段からやっていると、いざ担任がいなくても授業以外は回るようになります。
そのシステム作りは、この1か月が勝負ですね。
さて、学級開きについていかがだったでしょうか。
恐らく始業式は6日の週になるでしょう。今週まだ3日ほどありますので、学校事務等の合間にどんな学級作りをしようか考えてみてください。
一緒に素敵な1年にしていきましょう。
あなたの学級経営を応援しています。
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