with コロナの教育② 学校の新しい生活様式

教育全般

こんにちは。春名佑紀です。

いやいや、だいぶご無沙汰しております。
無事?1学期を終えて、短いながら夏休みに入りました。
この2か月それはそれは、大変な日々でした。

前回、「With コロナ」と題して、ブログを書いたのを最後に止まっていましたが、実際にこのコロナウイルスという未知の感染症の対応をしてきたことを通して感じ事をまとめてみたいと思います。

今回は、実際に子どもたちが学校に来るようになってから変わった「新しい生活様式~学校ver.」の内容と検証をしてみたいと思います。

学校の新しい生活様式の内容

6月に休校が明けてから、感染状況などをに応じて段階的に解除されてきたこともありますが、主にこの2か月通して新しく取り入れてきたこと、さらに今後しばらく続くであろう内容について挙げてみます。(行っていることは学校や自治体の指導によって違うと思いますが。)

①朝の健康チェック

毎朝、家庭で測ってきた体温や問診票を昇降口でチェックします。
分散登校が始まった当初は、サーモチェックもしていましたが、精度が高くないため現在は検温忘れの児童のみに行っています。

学年1人の担任が昇降口に立ち、やく100人近くの健康カードをチェックします。
専科の先生は、昇降口の外で自動誘導を行ったり、カード忘れや検温忘れの児童対応を行っていました。

②手洗いの励行

児童は教室はいるとまず、手洗いをします。

また、私物以外のものを触った時
体育で着替える前と後
給食の前と後

というように事あるごとに手洗いをさせます。
そのために、大きな手拭き用タオルと持参するようになりました。

③黒板を向いての給食

これは、インフルなどが流行ると行っていましたが、今ではこれがスタンダードです。
さらに、配膳が始まってから給食が終わるまで、一切の私語を禁止しています。
おかわりについても、サイレントじゃんけんで行っています。

④一部、教育活動の制限

体育などで接触プレーのあるものや音楽の一部(リコーダーや歌)などは現在も行っていません。

今後これらが再開できるタイミングがいつなのか決まっていません。

⑤教師による教室内の消毒および清掃

主に、児童の机椅子やロッカー、ドアなど子どもたちが触れそうなところを消毒しています。使っている薬剤はきっと学校によって違うと思いますが、うちではピューラックスを薄めて雑巾で拭いた後、濡れ雑巾で再度拭きます。

また、清掃活動を児童が行っていないので、児童が帰った後、消毒と一緒に教室清掃を行います。

だいたいこの作業は30分程度かかっています。

 

まだまだ細かいものを挙げていくとありますが、大きなものをピックアップしてみました。

そもそも、ウイルスに感染している人が学校内にいなければ感染のしようがないし、もう少し普通の生活ができるのかもしれませんが、教員も含めて自分が感染しているかどうか全くわからない(無症状の状態も含め)ので、極力感染を抑える活動になるのは仕方がないのかもしれません。

皆さんの学校や自治体ではどうですか?

 

実際の効果について

大事なのはここで、これらの新しい活動や様式をやっていることで実際感染を抑えることができるのかどうかですが、その効果についてかなり検証が難しいと思います。

①健康チェック

毎朝児童の健康チェックをご家庭にやっていただくということは大事だと思います。
ただ、本校では37.0度でチェック対象となります。
そうすると少し体温の高い児童は毎朝引っかかることになり、ちょっとしたトラブルになっていました。

また、私のクラスでは、熱はないけどちょっと風邪という症状が流行った時期がありました。でも、基本「熱がなければ」登校できるので、これで感染予防になるのかどうか疑問に思いました。

そもそも、学校は狭い空間に30人の人間が集まる3密空間なので、コロナに限らず、子ども同士の感染は避けられないのが現状です。

②手洗い

これは一定の効果はあったのではと個人的には思っていますが、これ夏だからいいですが、冬だとちょっとかわいそうかなと思います。温水が出ればいいですけどね。

冷たい水で何度も手を洗わせるのは、心が痛みます。

もし、感染のピークが秋以降だとすると、これを言い続けるのが心苦しいです。

③給食

こんなことを言ってはいけないと思うのですが、正直コロナとか関係なくこのスタイルはいいと思いました。20分の間黙って食べているのですが、とても平和だし、子どもたちも食べることに集中せざるを得ないので、残しが減りました。

楽しい会食ということも給食指導に含まれるのかもしれませんが、感染の多くが「会食」であることを考えると、このスタイルはしばらく継続をして方がいいと思っています。

教員が配膳をするので、配膳の際の気苦労もありません。

配膳台もあまり汚れません。ましてや皿も割りません。

「楽しい給食」から「安全な給食」というシフトは今後大いにありだと思いました。

恐らく、これについては賛否あると思いますが、実際給食中は目が離せないことも多いので、このスタイルが定着するといいなと思っています。

④教育活動の制限

これについては今度、特別活動などのこととを合わせて考えていきたいと思います。

この内容は、これからの学校活動に大きく関わってくる内容です。

このコロナウイルスとの闘いが、どうなっていくかによって、今までのような学校での教育活動が送れなくなる可能性があるので、その「これからの教育」というテーマでも話していきたいと思います。

⑤教員の消毒と清掃

これが一番効果がないことです。

教員のみの清掃には限界があります。机を動かせないので、床はだいぶ汚かったです。

さらに消毒については、子どもの机を拭いたところで、そもそも子ども同士がくっついていたら、感染するだろうし、机を舐めたり、机をべたべた触った手で顔を触ったりしなければ、そうそう感染するものでもないのだろうし、消毒するなら毎時間とか午前午後1回ずつとかやらないとあまり意味がないのかなとか思っていながら、毎日放課後に行っていました。

誰かがTwitterで言ってましたが、これはあくまでも何かあったときの「保険」です。

 

新しい生活様式が学校で定着するのか?

まだまだ、今回のことで変わったことはありますが、今後感染状況が変わってくることで、さらに内容が増えたり減ったりすると思います。

そもそも前提として、感染している人がそばにいなければどんなに今までの生活を続けようと、学校で感染が拡大することはありません。

ただ、教員は地区外や県をまたいで通勤します。(実際私もそうです。)

子どもの保護者も活動の範囲は大きい人たちもいます。

また、兄弟関係もいるし、習い事での接触もあります。

実際私がいる地区では、兄弟関係から感染したという例が確認されています。

完全に人との接触を断ち切らないと、「安全」とは言えない中で、誰がいつどこからウイルスをもらっても仕方ないという状況があります。

しかし、今の感染対策では正直脆弱で、もし、学校内で誰か感染した児童や教員がいても他の人にうつらないと自信をもっているような人はいません。

たまたま、感染者が周りにいなかったというだけです。

2学期以降、教育活動を通常の形に戻そうと管理職は言っていました。

確かに感染状況が落ち着いていくのであれば、その方がいいと思います。

そう考えると、そもそも学校自体がこの「新しい生活様式」として出しているものを、緊急的な措置と捉えている節があります。もちろん、状況が許せば、通常に戻した方がいいものもたくさんあります。が、今回のことで、これからの教育に必要なことや実はいらなかったのではないかというものが見えてきたはずです。

今はまだ渦中にあり翻弄されている状態ですが、この1年の内容については一度改めて検証を行う必要があるでしょう。

次回は、今回一番打撃を受けたであろう「行事」を含めた特別活動の取り扱いについて考えていきます。

 

あなたの健康と人生の成功を祈っています。

 

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