学級経営講座⑭ 学級会をしよう

学級経営講座

こんにちは。春名佑紀です。

前回は、学級目標についてお話ししました。
学級経営講座⑬

今回は、その学級目標を決める学級会について考えていきます。

ところで、学級会って何か説明できますか?


「子どもたちが何かの議論に沿って、話し合いそれを実行する
 その話し合い活動のことですよね?」





はい、正解です。





しかし、学級会というと、

係を決めたり、
学級目標を決めたり、
お楽しみ会の内容を決めたり、
運動会などの行事スローガンを決めたり、
また、クラスの問題を話し合ったり、

話し合うことがメインになっている活動だと思われますよね?

しかし、学級会はそんな「話し合い活動」という単純なものではありません。

そもそも、学級会とは、学級活動の1つです。
よく、時間割には「学活」とか入れますよね?
子どもたちも一体この「学活」という科目が何をする時間なのか
よくわからず、子どもによっては遊ぶ時間か何か作業をする時間だと思っています。

残念ながら、教員の中には、道徳と同じように説教に充てたり、
時数の足りない科目に充てたりと、
本来の使い方をしていない場合があります。

それは断じて違います!!

そもそも、「学級活動」は、特別活動として学級に与えられた時間です。
そして、この「学級活動」の大前提が、

活動主体が児童である

ということです。

そんなの当たり前でしょ・・・。



と思いましたか?


いやいや、この主体は本当に主体なのです。
(ちょっと、日本語が崩壊しているかな…。)

この学級活動は、自治権が児童にあります。
極端な言い方をすれば、

学級活動における学級会で決まったことは、
担任もその決定に従う

というものです。

もちろん、それは一応建前で、内容にはある程度関与します。
しかし、それは下準備などに関してで、
よほどめちゃくちゃなものが決定しない限り、
子どもたちに決定を尊重するものなのです。
時間割の中において、唯一児童が何をするか決められる時間なのです。


話は前後しますが、学級活動についてもう少し説明します。

学級活動には(1)と(2)があります。
(新学習指導要領では、(3)というキャリア教育が入ります。)

詳しくは、指導要領解説を見てください。
簡単に説明すると、
(1)学級や学校の生活づくり
   児童自らが楽しく充実した学級や学校をつくっていくこと
(2)日常の生活や学習への適応及び健康安全
   例えば生活習慣や人間関係、健康、食育など、児童の望ましい成長のために
   必要なことを意図的に取り上げていこと

という2つに分かれています。

さて、ここで問題。


「学級会」は、(1)と(2)どちらに入るでしょう?










はい。

正解は(1) 

ここでは、学校も含まれていますが、
基本は学級単位です。


(2)については、また別の機会に話をします。


年間35時間「学級活動」は割り振られていますが、
そのうち、20~25時間くらいは(1)で、残りが(2)です。
(時間数は、学校内の特別活動年間計画に準じます。)

(2)について、学校内で決められた内容なので、主体は教員や学校になります。


上の表現をより正確にいうなら
「学級活動(1)における主体は児童」
となります。


何度も言いますが、
何をしてもいいというわけではありません。
あくまでも、学校内の教育活動内に収まるならばということです。

例えば、勝手にゲーム機器をもってきて遊ぶのはNGだし、
勝手に、体育館を使うのもダメです。

そこには、当然学校内にあるルールや仕様は守らなければなりません。

例えば、体育館が1時間使えるとして、

担任が「ドッジボールするぞー」というか、
子どもたちが「バスケット大会をしよう」とするか
の違いです。

しかし、これは大きな違いです。

その時間を使い方を決めるのが、
「学級会」なのです。

「学級会」は、政治でいうと「議会」です。
そこで決定したものを、みんなで行うものです。
直接議会制みたいなものというとイメージが付きやすいでしょうか。

私は、学級経営で「学級会」を軸にしたところ、
学級崩壊の危機になったことはなくなりました。
もちろん、学級活動の運営にはまだまだ未熟なものが残りましたが、
児童の気持ちとパワーを感じることができました。

学級活動は、さまざまな心配やリスクが伴いので、
下準備は必要だし、学級会も実践活動の日も正直気が抜けません。
はっきり言って、自分が主導権をもって活動させている方が楽です。

でも、学級活動を通しての子どもの成長は、何よりもすさまじく、
見ているこっちが感動するほどです。
あれを見せられてしまうと、学級活動は病みつきになります。

是非、子どもたちに自治権を渡し、学級会を行ってください。
これは、若手先生方には強くお勧めます!!!

次回は、その学級会の進め方をお話しします。

GWまであと3日。
けがのないよう、乗り切ってください。

あなたの学級経営を応援しています。

コメント

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