学級経営講座⑪ 学級はあなたの心を映す鏡

学級経営講座

こんにちは。春名佑紀です。

すっかり季節が春になって、やっと過ごしやすくなりました。

今日の内容は少し抽象的な話になります。

私は少し心理学をかじっているのですが、
その心理学用語に「投影」というものがあります。
簡単に説明すると、
私たちが見ている世界は、自分の心の中にあるものが
現実化しているという話です。

ちょっとスピリチュアルっぽい話になりますが、
私たちが認識している世界は、万人に同じように見えているものではありません。

これと同じことが学級でも起こっています。

学級の状態を見ると、自分の心の状態がわかります。

これはびっくりするくらい一致していて、

自分が心ここにあらずな時は、クラスもソワソワしたり、怪我や喧嘩が増えたりします。
自分が体調が悪い時は、子どもたちも心なしか元気がなかったりします。
逆に、調子がいい時は、子どもたちの様子も生き生きしています。

こんなふうに、雰囲気が伝わるように、学級と自分の心は呼応しているのです。

また、学級において気になる児童がいる場合、
その子は決まって「問題を起こします」。

なぜなら、私が「問題が起こりそうだな~」とどこかで思っているからです。
また、「〇〇くんと△△くんは仲が悪いな~」と思うと、二人は決まって喧嘩します。

「ピグマリオン効果」というのを聞いたことはありますか?

他者からの期待を受けると、学習効果や作業効果が上がるというもの。
またその逆も然り、というもの。
期待効果などともいわれています。

先生と児童・生徒
先輩と後輩
上司と部下

など、特に上位者が評価する立場にある場合によく見られます。

特に、先生と児童という関係では、
子どもにとって、先生からの期待は自尊心の醸成にも大きく影響されるので、
顕著に出やすくなるでしょう。

このように、二者間の関係とそれぞれの心理状態の相乗効果によって、
教員の心理状態、健康状態は、その学級に影響を与えていくのです。

さらに、同じような学級の状態でも、教員のとらえ方によって
その後の展開は大きく変わります。

例えば、「学級崩壊」

私は多くのクラスの学級崩壊を見てきました。
自分がその状態に陥ったこともあります。

以前は、教員の力不足を指摘することが多かったですが、
ベテランの先生のクラスでも起こる現状に、
教師の力量だけが起因するとは考えにくい状況になっています。

でも、実はこの「学級が教師の心を映す鏡だ」という視点に立つと
結構その理由が見えてきます。

そこにあるのは

「諦め」

です。

学級崩壊について、今度特集を組む予定ですが、
最大の原因は教師がその学級や児童、また自分の力量不足を
諦めてしまうからです。

かなり荒れていても、雰囲気が悪くない学級というのもあります。
問題が多いのですが、なんだかんだとやり切れてしまう場合があります。

また、そんなに崩れそうな様子はなかったにもかかわらず、
あっという間に崩壊するクラスもあります。


その違いは、児童の質?

いやいや、教師がその事態を諦めたか、立ち向かったかの違いです。

もっと本質的に話すを、具体的な手立てをしなかったとしても、
無意識に「やり切る」という思いがあれば、
周りやヤキモキしても、1年間乗り切れてしまうものです。

でも、無意識の中で
「このクラスを立て直すのは無理」
と思ったら崩壊はあっという間です。

もし、あなたが、学級の状態について悩んでいるのであれば、
まずは自分の心身を整えてみましょう。

闇雲に対策を立てても、効果は薄いでしょう。

まずは、睡眠はとれているか、
食事はちゃんととっているか、
最近笑っているか、
教員以外の人とコミュニケーションをとったか、
家族にあいさつをしているか、
ちゃんと深呼吸ができているか

などなど、
とにかく、自分の状態に興味をもってください。
焦っている時や、うまくいっていないとき、
私たちの呼吸は浅くなります。

今は4月で、児童も様子見。
来週を越えればGWで10連休なので、今月の状態は容易にリセットできます。
でも、教師であるあなたの状態が不安定であれば、
当然その影響を受ける学級も不安定に陥ります。

今の学級の状態を冷静に見極めて、
自分の心と向き合ってみてください。

今日もあなたを応援しています。

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