こんにちは。春名佑紀です。
小学校の英語シリーズ第4弾
今までの記事
どうなる!?英語教育
英語は誰が教えるの?
この英語、レベル高くないですか?
今までは、英語が教科化されるにあたって、教員側から学校側からみた問題点を挙げました。
一番の課題は、
文科省がどこまで、英語の力をつけさせたいかが、曖昧だということです。
まあ、これを言い始めると、他の教科にも言えるんですけどね。
さらには、現状教員の英語力を超えるような内容を求めているということです。 もちろん、英語できる人はたくさんいると思いますけどね。
教科によって、教え方の得手不得手はあります。
例えば、算数を教えるのがあまり得意じゃない教員はいます。
でも算数の問題が解けない教員はいません。
いたらやばいですよね!?
でも、英語の場合、英語の話せない教員が、英語を教えることがあります。
考えると、恐ろしくないですか?
では、子どもの側からのするとどうでしょう。
今までも英語の塾に通っている子どもは多くいました。
最近では、民間の学童(公共の学童が満室のため、放課後子どもを預かる場所が増えています。) で、英語を教えているところもあります。
教える人もネイティヴであることが多く、小さい子であればあるほど、英語への抵抗は少ないでしょう。
一方、全く英語と関わらずいる子も少なくありません。 上記のような塾や英語教室などに通えるのは、やはり裕福なうちではないでしょうか?
今までは、習い事の上位に英語はありませんでした。早いうちから英語を習わせたいという家庭の多くは、保護者自身が英語を話せたり、英語への強い関心があったからでしょう。
ここで、すでに「英語格差」が生まれます。
現在、文科省が出している指導案例や教科書などを見ていると、明らかに英語に慣れ親しんでいたり、習っている児童は有利です。
もちろん、それは他の教科でも塾に行っている児童が有利というのと変わりません。
でも、今までは英語は「教科」ではなかったので、「できる」必要がなかったのです。
(乱暴な言い方ですよ。できた方がそりゃいいですよ。)
今後は、5・6年生では週に2回。3・4年生でも週1回です。
3・4年生は教科ではないのですが、今までの楽しく慣れ親しむという内容ではありません。
それこそ、今までの5・6年生がやってきた内容の一部が下りてきていますから、難易度は上がります。
先程、他の教科も塾に行っていれば格差が出るという話をしましたが、
他の教科と英語で根本的に違うのは、
他の教科は、学校での授業をしっかりやっていれば、教科書レベルの内容を理解できるようになるのに対して、
英語はその授業を受けたとしても、教科書が求めるレベルに、学校だけの授業でマスターできるかどうかわからないということです。
それに加えて教師の英語力不足、指導力不足が合わされば、授業として成立するのかどうか疑問です。
中1ギャップという言葉を聞いたことはありますか?
中1ギャップは、小学校と中学校で学校の様子が全く変わるため、中学校になじめない状況をさしています。
その要因の1つに「英語」が挙げられます。
今までは、楽しく歌を歌ったりゲームをしたりしていた楽しい英語が、急に覚えることが増えて単語や構文や文法を覚えなくてはならなくなり、英語が楽しいと感じなくなり、英語嫌いが増えていくのだそうです。
では、その学習を小学校のうちから行うことで、英語嫌いをなくしていこう!というのも狙いに入っているのかもしれませんが、ただ単に、英語格差が広がり、英語嫌いが低年齢化するだけだと思うのは、私だけでしょうか・・・?
この状況を受けて、英語塾の需要が高まっています。
どこかでは、幼児に運動と一緒に体育をするというトリッキーな塾の記事を見ました。
インターナショナルスクールも増えています。
こんな不安要素がいっぱいな話を聞けば、当然そうなりますよね。
こうして、また英語格差は広がっていくのかなと思うと、子どもが不憫でなりません。
保護者の立場からすれば、当然、
「先生が頑張ってくださいよ!!」
って思うと思いますが、
それなら、1年間アメリカへ行かせてください!と私は頼みたい。
某英会話教室の無料体験で、15段階の下から2番目と認定された私には、自信をもって英語を教えることはできないと思いました。
(辞めた理由の1つです。)
教員の働き方改革も大事なのですが、できれば、こういう現場を混乱させる内容を丸投げで下ろすようなことをしないだけでも、働き方改革になると思うんですけどね。
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