新採先生応援企画② 1つ重点教科を決めよう

教員向け

こんにちは。春名佑紀です。

新採先生応援企画第2弾スタートします。

1つ重点教科を決めよう

小学校の場合、1人で9教科を教えるというのが一般的です。
受け持つ学年によっては、専科の先生が行ってくれる場合もあります。が専科の先生が潤沢に揃っている学校はかなり稀です。

そうすると必然的に教材研究は行う全ての教科を行う必要が出てきます.

 

しかし、あえて新採の場合、1つ重点教科を決めることをおすすめします。

 

理由は2つ

1つは、あれもこれも全て完璧に行おうとしてもなかなかうまくいかないからです。

最初は授業を1つするのも大変です。
当然ですが、1日に5時間あると5教科の教材研究が必要になりますが、これをガチでやろうとしたら、前日は帰ることはおろか眠ることもできないくらいの時間が必要です。

ある塾の先生は1時間の授業のために3倍の時間をかけると言っていました。

仮に1時間ずつだったとしても5時間必要なわけですから、当然時間オーバーです。

さらに、最初はなかなか教材研究を行っても、その通りに授業は進みません。

それなら、全てを完璧にやろうとして全部だめになるよりも、
どれか1つを重点的に行っていく方が、効果が出やすいからです。

 

もう一つの理由は、

教科によってやることは違いますが、

教材研究という視点で見れば、各教科に共通点があるからです。

教材研究を簡単に説明すると、
その時間、単元で、子どもたちに何を身に付けさせるのかを計画することです。

ねらい、指導内容、評価という一連の流れはどの教科にも共通しています。

この流れをマスターすれば、教科が変わっても基礎は同じなので応用ができるようになります。

実際、初任の頃はよくわからなかった教材研究や指導案の詳細なども、年数がたつにつれて理解してくるのはそのためです。

教材研究は、どんな授業をするかに注目が集まりがちですが、実際の活動内容よりもねらいとそれを身に付けるための手立てを考える過程が最も重要です。
よく、研究授業になると奇抜な内容の授業を見ることがありますが、これはねらいと手立てをさんざん考えてきた結果と研究授業という発表の場であるということが重なり出来上がる「パフォーマンス」です。通常回になかなか大掛かりな授業は難しいですからね。

話は逸れましたが、新採、若手の先生はなるべく早い段階で、授業の流れをつかむ必要があります。これができないと、いつまで経っても授業で学級経営ができません。

そのために、教材研究の流れを体で覚えるためには、教科を1つに絞った方がいいと思います。

 

さて、どの教科にするか、ですが、

例えば大学での専攻教科とか

指導してくれる先生の専門教科とか

配属校の研究教科とか

選ぶ基準はなんでもいいと思います。

 

おすすめは

国語、算数、体育

理由は、どの学年でも担任が教える可能性が高い教科だからです。

今後、教科担任制がどの程度浸透するのかわかりませんが、そうなったら最初から自分が担当する教科を中心にやっていくことになるわけで、どの教科かを選ぶ必要もなくなるでしょう。

現時点では、まだまだ担任が複数教科を担当するわけですから、どの学年でも応用が可能であることを考えるとこの3つでしょう。

もし、この記事をご覧の方が、この3つを見てどうしようと悩むのであれば、国語はひとまず外してもいいかもしれません。

私個人的には、国語が一番おすすめしたいと思っている教科です。すべての教科は国語(日本語)を使って行われますし、これからの教育にとって、「国語」という名のコミュニケーションツールの開発はさらに重視されると思っています。そもそも国語は全学年必ずあるし、時間数も多いので教材研究をするにはとても都合のいい教科です。

一方で、この3つの中では最も教材研究や実践において手ごたえを得にくい教科でもあります。特に大学などで国語を専攻していたという方は全く問題のない話ですが、そうでない方の場合、なかなかうまくいかないと感じやすいこともあるでしょう。

その点、算数や理科など、身に付けるものや達成の程度がわかりやすい教科の方が、最初は教材研究しやすいと思います。
また、体育のように具体的な活動をメインにする活動は、児童の反応がダイレクトに返ってくるため、自分の問題点を見つけやすくなります。さらに体育は子どもたちも好きな子が多いので、体育をメインにすると、学級経営がしやすくなります。

どれを選ぶにしても、最初から全てうまくいかないと思っていた方がいいと思います。

1年間1つの教科を中心にやっていくと、授業に対して少し自信がつくのではないかと思っています。

 

道徳を専門としている先生も多くいると思うので、道徳を重点教科にするという人もいると思います。道徳も1週間に1時間必ずありますし、教材研究は楽しい教科だと思いますが、道徳をあえてここにいれなかったのは、教材研究において最後の難所(?)ともいえる評価がメチャクチャ難しいので、今回は外しました。

道徳が強みとなる先生は、学級経営を上手にできるようになると思います。

ここで挙げたものに限らず、結局は自分との相性とか興味などもあるので、どの教科でもいいのです。一番大事なのは、「授業」とどのように向き合っていくかなので、お好きな教科を中心に力をいれてみてください。

また、「国語の物語単元を重点的にやった後、次は算数の○○の単元を重点教科にしよう」というように単元ごとに重点教科を変えてもいいと思います。

 

いかがでしたか?

なかなか英断しにくい内容かもしれません。

指導教員の方によっては、目くじらを立てて起こるかもしれませんが、何事も急がば回れ、1つ1つ着実に進めていくためには、絞ることも必要です。

参考にしていただけたら嬉しいです。

 

新採応援企画第3弾は、『教員以外の友達と会おう』

です。ちょっと今までとは傾向が違う話になりそうですね。

ではでは次回をお楽しみに!!

 

今日もありがとうございました。

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