学級経営講座㉔ 問題は日常 ~ハードルを下げること

学級経営講座

こんにちは。春名佑紀です。

 

学校にいると避けて通れないこと

 

 

 

面倒な儀式・行事

職員室の付き合い

数多く襲ってっくる校務分掌

よくわからない先輩の説教

 

 

 

あーーーーーーー、ネガティブ。

 

もちろんこういうこともあるんですけど、学校って確かに多いなって思うんですけど、これは民間企業でもあるところはあるんで。(転職経験者は語る。)

 

それもそうなんですが、学級に目を向けてみると。

 

保護者からのクレーム

 

 

あーー、それもあるんだけど。

 

あっそれも含めてといえるかもしれませんが。

 

学級では様々な問題が起こります。

 

例えば、

朝教室に入ったらいきなりけんかしてた

○○ちゃんの物が無くなった

帰りのあいさつをした直後嘔吐した

もらしちゃった

頭を打つけがをした

(どれも実話です)

 

まあ、低学年ならではのあるあるもありますが、まあ、これでもかってくらい問題が起こります。

初任の頃は、あまりに毎日すごいんで、刺激的な日常を求めていた私でも、自律神経がおかしくなり、眠れない(というか寝てても学校の夢ばかり)、立ってるとめまい、電車では立って寝る、食欲不振(この私が!!)という状況になりました。

とにかく、今までの生活の中で年に1回起こるくらいのことが頻繁に起こるので、どの対応はだいぶ後手後手だったと思います。

さらに、そういうことが続くと、脳がその状況を処理しきれなくなるようで、どんどん思考がネガティブになります。

こういうことは、何も私だけの現象ではなく、多かれ少なかれ誰にも起こりえることだと思います。

 

昨今、教員のメンタル事情はかなりズタボロです。

休職者が何万人単位でいます。(もっとかな?)

私も以前、休職しました。
初任の時ではありませんでしたが、むしろ初任の時は、6月に自殺した初任の先生と自分を重ねている時すらありました。
(今思えば、周りの先生にほんと助けていただいたなと思います。)

奇跡的に戻ることができましたが、休んでいる半年間、辞めることばかり考えていました。

結局辞めちゃったんですけどね。

 

 

では、なぜこういうことが起こるのか?

 

 

その1つとして、

「失敗」に対する免疫が弱い

ということがあげられると思います。

 

いわゆる「学級崩壊」は、どの先生でもどのクラスでも起こる可能性があります。

若い女性の先生に多いんですが、実はベテランの先生にも多いんです。若い先生の場合は、理想と現実のギャップにだいぶ悩むと思います。

だって、教育実習行くっていって、あれこそ忖度の塊みたいなものですから、いい経験をさせてもらえるわけです。

しかも期間限定。
いいところしか見えません。

 

学級がうまくいかない、
児童とうまくコミュニケーションを取れない、
保護者からのクレームがつらい

など今まで経験をしたことないようなことにたくさん遭遇するわけです。

 

そうすると、ここで起こっていることが、人生のすべてみたいに感じて、つらく苦しく、もう耐えられないということになります。

教員を目指そうとしている人は、その多くが学校においてちゃんとしてきた人だと思うんです。中には、先生なんて大っ嫌いだったから、という理由の人もいると思いますが、数はそれほど多くないのではないでしょうか?

そうだとすると、人生において「失敗」の経験が決して多くはない人が多いと思います。

また、生きるか死ぬかみたいな経験をした人もかなり少数だと思います。

若い人の多くは、そんな経験は少ないでしょう。

また、ベテランの先生たちも、いい方は失礼ですが、大して努力しなくても先生だという権力を振りかざして何とかなった時代がありました。今は、叱責だけではクラスをまとめることができません。

 

ちょっと乱暴な言い方をしますが、学級担任として起こる問題の中に、取り返しのつかないことはそんなに多くはありません。

もちろん、そのクラスを壊してしまったことは、この子供たちには記憶として残るでしょう。

しかし学年が上がり、また中学校へ行ったりして環境が変わると、それはそれほど大きなものを子どもにもたらすわけではありません。

担任として、取り返しがつかないミスは、子どもの健康や生命にかかわる事案です。

 

そこで、私が学級経営を行う際に、最終防衛ラインを「子どものけがと命に関わる内容」というふうにハードルを下げました。

他の問題を見過ごしたというのではありません。

子どもたちと、どのラインを共有しておくことです。

そして何か問題が起こった時でも、冷静に対処するために脳がフル回転できるように、いつでも何が起こっても動じない心をもつことです。

 

そこには、私の子供たちに対する「信頼」と「覚悟」がありました。

「信頼」とは、きっとこの子ども達には、私の気持ちは伝わる、という信頼。

「覚悟」は、何かあったら自分が腹を括るという覚悟です。

 

欲を言えば、子供たちに身につけてほしいことなどたくさんあります。

でも、生きて、健康で、学校に来られるってそれだけで幸せなことではないですか?

 

たいだい、子供がいて、保護者がいて、同僚がいてってこんなにかかわらなければいけない人がいるんだから問題は絶対起こるんです。

起こらない方がおかしいって。

 

最近平和だなーとか思っていると、長ったらしい連絡帳が来るんですよ。

4時間授業が続くと、地域の人から通報が来るんですよ。

自分に余裕がない時ほど、けんかは勃発するんです。

 

起こることが日常だと腹を括れれば、あとはそれをどう対処するか。

もちろん、だんだん経験積むと「そろそろ来るかな~」みたいな勘も発動してきます。

 

だから、若い人ならばなおさら、

 

「何か起こる!

 

「きっと起こる!!」

 

「絶対起こる!!!」

と思っていれば、

 

「今日、何も起きんかった~、平和だったわ~!!」

と思えるようになります。

 

子どもの健康や生命を守るのは、教師の仕事です。

この件に関しては、事前に手を打って打ちすぎることはないので、どこまでもしつこく指導をしていきます。

特に、加害者と被害者が生まれるようなものはできるだけ避けられるように、日々の児童を徹底していくことが必要です。

それでも、避けられないことをあります。

でも、それは真摯にその事実を受け止めて、対応していくより仕方ありません。
それは、自分のこれからの糧として学ぶ機会をとらえましょう。
とにかく、人が傷つき、命が脅かされる以外は取り返しがつきます。

 

では、今日の話をまとめると・・・

 

「問題は日常」

(どどーーーーーん)

 

その問題を少しでも、楽しめるくらいの気持ちをもっていても罰は当たりません。

それより、そういう底抜けに明るい先生に子供たちは惹かれていくんですから。

保護者の理不尽なクレームも、攻略の面倒なゲームだと思うとちょっと楽しくなりますよ。
あっ言っちゃった。

 

では、あなたの教員生活を、精いっぱい応援しています!!

コメント

  1. […] しかし、前回の講座でもお話しましたが、どんなクラスでも必ず問題は起こります。 […]

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