学級経営講座⑧ 教材研究の本質

学級経営講座

こんにちは。春名佑紀です。

今日、始業式という学校も多かったのではないでしょうか?
子どもたちとの素敵な出会いは演出できましたか?

来週は入学式ですよね。
また、新たな新入生を迎えての新しい年のスタートに期待が高まりますね。

さて、いよいよ来週から本格的に授業が始まります。
ここからが本番です。
先日「黄金の3日間」の記事を書きましたが、
来週の1週間が1学期を左右する勝負の期間です。

今週末は、体を休めつつ、ぜひいろいろ作戦を練ってほしいと思います。

そこで、今日は教員の要ともいうべき「教材研究」について

この「教材研究」は教員にとって、基本中の基本であると同時に、奥義でもあります。
常にやり続けるものであり、授業で勝負するのが本来の姿です。
現在、その根幹が揺らいでいる現状がありますが、
(その点はまたどこかで触れます。)
結局、教材研究で自分の授業を磨き続けることが、
教員としての使命であり、最も楽しいところです。

しかし、初任教諭や若手の先生は、なかなかこれが進みません。
教材研究に時間が取れないという環境要因としてではなくて、
どれだけ時間があっても、なかなかうまくいかないんです。

そこで今日は、この教材研究についての意味について話します。
恐らく、この内容の意味を本当の意味で実感できるのは数年先かもしれませんが、
常に頭の片隅に入れておいてもらえると、授業との向き合い方が変わってくるかもしれません。

では、行きます。

教材研究とは・・・

「児童理解」

です。

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になりますか?
それとも、
「あたりまえじゃん」
と思いますか?

昨日の「児童理解」でも触れましたが、
教材研究って言い方をするので、教科書や単元に集中しがちですが、
結局、「目の前の児童」がいないと、
教材を研究してもあまり意味がありません

この子どもたちに、どのような方法で、どのような仕掛けを作り、
どのような順番で、理解させるか。
それを考えるのが「教材研究」です。

もちろん、以前に同じ学年の同じ単元を行った経験があれば、それを活かすことができます。
でも、

絶対に同じ授業にはなりません。

受ける子どもが違うのだから、当たり前といえばそうなのですが、
どの児童も絶対に理解させる「とっておきの授業」というものが
存在するわけではないんです。

だから教材研究は面白いのです。
だから、時間をかけて
「こうしたら、○○くんはこう反応するだろう。」
「こんな順番でみせたら、△△さんあたりが裏に気が付くだろう。」
「最後は□□さんあたりが、こういうことを言い出すだろう。」

なんて想像しながら、実際にやってみるとそうなったり、そうならなかったりする
のが面白いんです。

つまり、教材研究は児童を中心に行っていくのです。

私は低学年を担当することが多かったので、
使う道具にはこだわりました。
特に算数においては、様々なグッズを作りました。

そして、同じグッズは結局使いませんでした。

国語に至っては、場面へのパネルくらいでしょうか?
それも、教科書が変われば変わるので、
結構丁寧に取っていましたが、
作り直すことが多かったです。

授業のねらいが違うわけでも、
基本的な進め方が違うわけでもないのですが、
教材研究をしないでやった授業に満足いくものはありませんでした。

ただ、如何せん時間がなかった・・・。

こだわればいくらでもこだわれるものだけに、
体力が余っている時や、特に頑張りたいと思う単元の時は、
かなりの時間を割いて教材研究から準備からしましたが、
1年通してできたわけではありません。

もしこの記事を読んでいるあなたが初任者ならば、
まず、算数の教材研究から始めてみましょう。
ねらいがわかりやすい分進めやすいと思います。

私は1年目は国語がさっぱりわからず、めちゃくちゃでした。
でも、最終的には、国語が一番授業をするのは楽しかったです。

算数は毎日授業があるので、教材研究を進めるには一番効率がいいでしょう。

算数が難しいところは、理解度に差が出やすいということです。
最初の単元は、きっと字数の設定も多くはないものが多いので、
(東書はそんな構成だったような・・・?)
まずはねらいをしっかり決めて、児童の授業の様子をしっかり観察しましょう。
誰が発表するのか、
誰が苦手なのか、
わかっていても挙手しない児童
逆にわからなくても挙手する児童
発表でしゃべってもうまく伝えられない児童
ノートを取るのが遅い児童
基本ぼーっとしている児童

いろいろなことを観察してみてください。
そして、その児童の8割弱をねらいにもっていくために必要な手立てを考えます。
その過程が、教員として一番楽しい時間です。

本当は、職員会議で読めばわかることをクドクドと話したり、
よくわからない書類をひたすら作ったり、
あまり役に立たない校内研究をしたりするより
よっぽど楽しいです。

なーーーんて、ちょっと煽っちゃったりしましたが、
ここまで行くには、1年はかかると思います。
教材研究は、楽しいですが、同時に自分のスキルのなさを突き付けられる
最も過酷なものでもあります。

他の先生がなんてことなしにできる授業が自分は全くできず、
眠れない夜を過ごしたことも何度もありました。

でも、へこたれずやり進めていくと、
きっと楽しいと思える時が来ます。

『教材研究は児童理解』

心の片隅にでも置いていただけたら、幸いです。

今週はいろいろ疲れたと思います。
この土日は、準備等もあると思いますが、
1時間だけでも、仕事から離れて心と体をリセットする時間を作りましょう。

お疲れさまでした。
来週からの授業を応援しています。

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